農地法の5条許可「農地転用」を完全サポート

農地を宅地等にしたい方で、農地法4条許可の申請をしたい方もいらっしゃるかと思います。

概要

都市計画法の市街化区域以外にある農地を売買等の所有権移転や権利設定によって農地以外の宅地、工場等の建物敷地、資材置場、駐車場にしたい方は、農地法の5条許可の申請をする必要があります。

ここでいう農地とは、実際に農地として使用している土地だけでなく、現在は農地として使用していなくても土地の登記簿謄本で農地となっていれば申請をする必要があります。

必要書類

農地法の5条許可に必要な書類は市町村によって変わりますのでここでは一般的に必要とされる書類について解説いたします。

農地法5条の許可に必要な書類は下記の通りです。

1. 農地法第5条の規定による許可申請書
2. 事業計画書
   • 一般、資材置き場、駐車場、太陽光発電施設
3. 土地登記事項証明書
   • 法務局で取得
4. 法人登記事項証明書、法人の約款
   • 法人の場合に添付
5. 相続関係図、戸籍謄本、除籍謄本、遺産分割協議書、相続放棄申述受理謄本等
   • 相続未登記の場合
6. 住民票、戸籍附票等
   • 申請書に記載されている住所が登記名義人の現住所と異なる場合
7. 戸籍附票等
   • 氏名変更未登記の場合
8. 位置図
   • 縮尺1/25,000程度
   • 地理院地図
   • 申請地を赤色で囲む
9. 周辺見取り図（案内図）
   • 住宅地図などで周辺の土地利用状況がわかるもの（申請地を赤色で囲む）
10. 公図の写し
    • 法務局の公図
    • 申請地を赤色で囲む
    • 申請地と隣接地の地目、地積、所有者、道路、水路等を加筆
    • 縮尺1/600程度
11. 特定図（土地の一部を転用する場合）
    • 地積測量図
    • 申請部分を赤色で囲む
12. 土地利用計画図
    • 申請地を赤色で囲む
    • 建築物、施設の配置、形状、施設物間の距離等が具体的に明らかにされたもの
13. 造成計画図
    • 造成計画図（平面図、断面図（横断、縦断））
14. 平面図、立面図
    • 建築物等を設置する場合
15. 取水、排水計画図
    • 取水、排水がある場合
    • 排水放流先までを明示
16. 水利権者及び漁業権者等同意書
    • 水路等へ雑排水を放流する場合
17. 土地改良区の意見書又は承諾書
    • 申請地が土地改良区の区域内にある場合
18. 所有者又は耕作者の同意書
    • 所有権以外の権原に基づいて申請する場合
    • 所有者以外が耕作する土地の場合
      • 賃借権の合意解約書又は耕作者の同意
19. 他法令の許認可書の写し又は許認可の手続き状況を証する書面
    • 都市計画法
    • 河川法等の許可
    • 農振法の計画変更
    • 公共財産の払い下げ
    • 道路、河川、水路の廃止、付替え、占用許可
    • 道路工事承認等
20. 関係機関の議決等を証する書面
    • 市町村、農業協同組合等の議決を要する場合
21. 資金証明書
    • 預貯金、融資、補助金の証明書類
22. 登記権利者の権利抹消同意書又は転用同意書
    • 所有権移転請求権保全の仮登記、地上権、地役権、処分禁止の仮処分等の権利が登記されている場合
23. 申請候補地検討表
    • 数カ所の周辺の農地以外の土地も対象に検討し、選択に至らなかった理由等を記載する
24. その他転用する建築物によって必要とされる書類が変わる場合があります。

行政書士へ依頼する場合

行政書士へ依頼する場合は委任状が必要となります。

費用

農地法5条許可の申請にかかる費用は無料ですが、添付書類の取り寄せ費用はかかります。

行政書士に依頼する場合

報酬は15万円程度かかります。

なお、添付書類の取り寄せ費用等は別途かかることになります。

申請窓口

申請窓口は農地の存在する市町村の農業委員会となります。

申請義務者

申請をする人は農地の所有者です。

申請の流れ

申請の流れは下記の通りです。

1. 事前に農業委員会へ相談し許可見込みを確認します。
2. 市町村の農業委員会へ農地法5条の申請書を貰いに行きます。
3. 必要書類の収集、申請書の作成をします。
4. 市町村の農業委員会へ提出します。
5. 農業委員会の現地調査
6. 書類審査
7. 現地調査と書類審査が問題なければ40日程度で許可証が交付されます。

行政書士に依頼する場合の一般的な流れ

ここでは行政書士へ届出を依頼した場合の一般的な流れについて解説いたします。

行政書士に依頼するメリット

実際に行政書士に依頼した場合どのようなメリットがあるでしょうか。考えられることについて解説いたします。

①時間の節約

まずあげられるのは時間の節約になるという点です。

自分で農地法4条の許可申請を行う場合は、申請書を自分で入手し、必要な書類を集めて、市町村の農業委員会へ提出する必要があります。

忙しいなかそれらを行うのは煩雑な農地法5条の届出では時間を要することになります。

行政書士は申請書の作成から必要書類の収集、提出まで行えますので依頼者様の大切なお時間を節約することに繋がります。

②専門性

農地法5条許可申請を行う行政書士は行政へ提出する許認可手続きの申請書を作成することのできる唯一の国家資格です。

許認可に関する豊富な知識を備えており、農地法についての知識も豊富にございます。

まとめ

農地法5条許可は都市計画法の市街化区域以外にある農地を農地以外にしたいときに行う申請になります。

ご自身で行う場合は申請書を入手して必要書類を集めて提出まで行っていただく必要がございます。

忙しく申請まで手が回らないときは行政書士がお力になります。

農地法の5条許可についてお困りの方は行政書士へお気軽にご相談ください。